面子。
一般的には、面子が立つとか立たないとか、
面目や体面のことを言います。
ところが麻雀では別の意味に使います。
四面子一雀頭の面子です。
麻雀のアガり手を構成する三個一組の牌の組み合わせです。
多分、中国語から来ているんでしょうが
なぜそういうのかはわかりません。
「面」というのは、顔という意味なので
顔が四つあってアガりになる、ということなのでしょうか。
ほかに麻雀を打つメンバーという意味もあります。
「麻雀が打ちたいのに、面子が揃わない。」
などというときに使う面子です。
多分、四面子一雀頭の面子が先で、
そこから麻雀を打つメンバーのことを面子と呼ぶようになったのでしょう。
四面子(四人のメンバー)が揃わないと麻雀はできません。
これが転じて、麻雀以外でもメンバーのことを面子と言う場合があるようです。
「犬、猿、キジ、これでついに鬼ヶ島へ向かう面子が揃った。」
などという言い方をしてもおかしくはありません。
麻雀用語は案外日常会話にも入り込んでいます。
麻雀がかなり一般的だったということを表すものだと思います。
さて、この麻雀を打つ面子、
集めるのが大変なんです。
ネット麻雀やフリー雀荘に行けばすぐに麻雀は出来ますが、
仲間内で四人を集めようとすると大変です。
二人でできるゲームならよいのですが、
四人というところが大変なのです。
学生の頃、苦労したことを思い出します。
数日前に麻雀する日を決めて、面子を集めれば
それほど苦労しなくて済むのでしょうが
そんなめんどくさいことはほとんどやりません。
二人ぐらいいて、「麻雀でもやろうか。」となると大変なのです。
今すぐにはヒマなやつが二人もなかなか捕まりません。
それでも今は携帯電話があるからまだマシです。
私が学生の頃は、携帯など無かったので
色んな所に電話をしたり探しに行ったりしました。
麻雀面子がいそうな学食や部室など探して回ります。
私自身が探されることもありました。
学校の中を歩いていると、知り合いがこう言います。
「古美術研究会のAさんがお前を探していたぞ。」
そう言われるとすぐにわかります。
「ああ、麻雀か。」
すぐにこちらから古美術研究会に出向くことになるのです。
電話もしました。
自宅から通っている学生なら家に電話をします。
学生寮にも電話します。
知っている人を誰か電話口に呼び出して
「今から麻雀出来る奴いないか。」
というのです。
二,三人引っ張りだせれば一気に問題解決です。
たまに「もうやってるよ。」
という返事が返ってきてガッカリ。
しかし、「二人余ってるから、今から来ないか。」
などという素晴らしい展開もあります。
昔は麻雀するためにずいぶん労力を使ったものです。
漫画もあるよ→あと一人